WEBシステムを導入する企業が増え、「ブリッジパーソン」と呼ばれる役割の人の重要性が高まっています。
言葉から想像できるように「架け橋となる人」です。いろいろなケースで使われるワードですが、このブログでは小さな会社がWEBシステムを導入することをイメージして「ブリッジパーソン」について考えてみます。
立場が違う人と人との架け橋となる。
WEBシステムを導入して業務改善に取り組もうとするとき、担当者はさまざまな場面で苦労があります。この担当者こそが「ブリッジパーソン」になり、関わる人たちは大きく2つに分けられます。
- システムを開発する人
- システムを利用する人
担当者はこの2つの属性の人たちの「架け橋」となる必要があります。
人材に限りのある小さな会社では、そもそも担当者がITやWEB、システムなどに詳しくないことも多く、不安を抱えながら担当者となっているケースも珍しくありません。そんな中、開発を依頼するシステム会社とのやりとりでの苦労はもちろんのこと、実際にはシステムを使う側の人たち(社内の人たち)との関係に難しさを感じることも多いようです。
いいシステムを作っても活用しなければ業務改善は進みません。それ以前に、開発の都合を優先した業務改善に活用しにくいシステムでは元も子もありません。双方に気を配る必要があります。
上手にシステムを活用して、着実に業務改善を進めていくために、「ブリッジパーソン」となる担当者には次のようなスキルが求められます。
- 「開発側」と「利用する側」の人材をマネジメントできること
発注者(客)として開発業者に対応したり、システムをつくる側の立場で社員を動かそうとするなど、どちらか一方の立場に身を置くのではなく、両者が目的を共有して進んでいけるようにマネジメントすることが大切です。
もうひとつ大切なスキルがあります。
- デジタル特有のスピード感で意思決定をできること
これは、システムを「開発する人+利用する人」と「経営者(または上司)」の架け橋となる際に必要なことです。いきなり完璧を追求するのではなく、スモールスタートでトライ&エラーを繰り返すことを前提にすることができるかどうか。従来のビジネスマインドとは異なるかもしれませんが、その意志決定のスピード感を「経営者(または上司)」と握っておくと、業務改善の取り組みを前に進めやすくなります。
関わる人たちの一体感をつくるプロジェクトの中心となる。
業務改善というのは、理屈では分かってもそれぞれの立場で捉え方や優先順位が変わります。ITリテラシーにも個人差があり、互いの考えや思いに理解を求めることも簡単ではありません。だからこそ、大義と小さな目標を関わる人たちみんなで共有し、目線を合わせ、一体感を持って進めていく必要があり、その中心には信頼される「ブリッジパーソン」の存在がカギとなります。互いの顔を伺う調整役や面倒なことを一手に引き受ける便利屋になってしまわないよう、主体性を持ってプロジェクトの中心として活躍してほしいです。