業務改善にkintoneを活用しようとするとき、最初の段階でよくあるのが、既存の業務をそのままkintoneに置き換えようとするパターンです。
分かりやすい例では、「ペーパーレス」というテーマで取り組むときに、紙の情報をそのままkintoneに置き換えるというようなことです。紙がなくなり、同時に情報もデータとしてストックされていくので「業務改善成功!」となりそうです。
ところが、このパターンだと多くの場合、早々に行き詰まります。この失敗経験がある人も多いのではないでしょうか。
この典型的な例には、実はいろいろな要素が絡んでいるのですが、根っこの「業務改善とはなにか」という大事なところが抜けてしまっていることが問題です。
「ペーパーレス」は「紙を減らす(なくす)」のではなく、「紙で情報をやりとりをしていることで起こるさまざまな課題を解決しよう」ということです。
「紙への記入」が「フォームへの入力」に変わっただけであれば、「新しいことを覚えるのが面倒だ」「今までで通りでいいじゃないか」と不満が出るのも当然の流れです。つまり、元もとの業務の表面的なやり方を変えるだけでなく、考え方から見直して業務そのものを再構築することではじめて業務改善と言えるわけです。
「アナログからデジタルに」ではなく、業務そのものについて(本当に必要かどうかも含めて)根本的に見直し、改善していくという流れの中で、どのようにkintoneを活用していくかを考えていくと大きな成果が得られます。チャレンジしてみてください。