小さな会社にありがちな身近な課題に気付くこと。

業務効率化のポイントはいろいろありますが、取り組みの前提となる課題が「情報共有」です。

中小零細企業では仕事を個人の裁量に任せることが多くなります。それ自体が悪いわけではありませんが、業務が属人的になりがちなことで起こる弊害もあります。

情報やノウハウが個人(頭の中やパソコンの中)に留まり、共有をするとしても口頭、紙(資料や付箋など)、ファイル(エクセルなど)、メール、会議やミーティングなどの対面機会…と従来型の手法に留まってしまうと、社内に無数のブラックボックスが生まれます。

従来型の手法にはそれぞれ一長一短があり、すべてを否定するわけではありません。ただ、社会の状況を見てみると、ボンヤリと今まで通りの業務・働き方を続けている場合ではありません。仮に今現在、何も困りゴトがないと感じているとしてもです。まず、そのことに気が付いてもらいたいと思います。

最初に解決すべき課題は社内の「情報共有」。

情報共有ができていない会社の特徴は下記の2点に集約されます。

  1. 仕事が遅い
  2. ミスが多い

身も蓋もない話ですが、現実です。

「仕事が遅い」こと。商談の場で「手元に資料がないので…」「確認してお返事します」「後ほどメールします」などと、即答できないシーンが多い場合がそれです。心当たりはありませんか?回答を先送りにすることで、その場は乗り切れたと思っているかもしれませんが、相手の立場からすれば話が進まないので時間の無駄でしかありません。

商談の場だけでなく、社内での情報伝達にも時間がかかります。担当者本人しかわからない話が多いことが諸悪の根源なのですが、さらに従来型の手法による社内の伝言ゲームにも時間がかかります。手の空いている人がいても判断する情報がないためリカバリーすることもできず、待たされる客の立場からすると、「返事が遅い(返事がない)、ちゃんと伝わっているのか」と不安になり苛立ちます。意味のない空白の時間によって仕事が中断し、社内をざわつかせ、客にストレスを与え、納期遅れなどのトラブルの発生につながってしまうことは、情報を共有さえしておけば簡単に防げるだけに残念です。

ふたつめの「ミスが多い」という点も同様です。稚拙な情報伝達が原因で情報が正しく受け手に伝わっていなかったり、解釈にムラがでることはミスを誘発する原因となります。トラブルになったときに「言った言わない」の水掛け論になるのも情報共有に問題があるからです。起こるべくして起きるミスも本来起こらなくてもいいミスも、元を辿れば情報共有に起因していることが多いです。また、情報のブラックボックス化はスキルの属人化も生み出します。“特定の誰か”しかできない業務が多々あることは、組織であるメリットを活かせていないとも言えます。

共有するだけで業務効率が劇的にアップする3つの情報。

  1. 顧客情報
  2. 案件情報
  3. メールの情報

WEBシステムで業務改善をはじめる最初の段階では、身近な課題に目を向けることをおすすめします。気合いを入れてはじめから核心に迫るような難題に立ち向かっても頓挫することは目に見えているからです。共有する情報も欲ばらず、まずは土台を築くことが大事です。ベースが決まれば情報の肉付けは簡単です。まず、身近な課題を確実に解決すること。社内に業務改善の意識が芽生えれば、後々の取り組みは格段にスムーズになります。

顧客のこと、案件のこと、日々の業務上のやりとり。この3つの情報を共有するところからはじめてみてはいかがでしょうか。きっとスムーズに仕事が回り、一人ひとりの業務負担も減り、顧客の満足もアップします。

情報共有にkintoneが活躍することはもちろん、メール共有にはkintone連携もできるメールワイズも便利です。これから業務改善をはじめるなら、ぜひ参考にしてみてください。