私たちは以前、名刺管理専用の有償サービスを使っていました。ただ、Google Workspaceで日常業務のほとんどが完結している中で、名刺管理だけ別サービスというのは少し不便で、コストも二重にかかっている状態でした。
そこで、Google Workspace内で名刺管理まで完結できる仕組みを自社で作り、実際に3ヶ月ほど運用しています。この記事では、その仕組みと使ってみた実感、お客様に紹介したときの反応を、実際の画面とあわせてご紹介します。
作った仕組み|スマホで撮るだけで名刺台帳ができる
仕組みはシンプルです。名刺を撮影してアップロードするだけで、社名・氏名・役職などの情報が自動で読み取られ、検索できる名刺台帳になります。
- 各自のスマートフォンで名刺を撮影し、自分のGoogleアカウントでログインした状態でアップロードする
- Geminiが名刺の文字を認識し、社名・氏名・役職・連絡先などをスプレッドシートに自動記録する
- 名刺の画像自体はGoogleドライブに保存され、あとから画像を見ながら詳細・一覧を確認できる



Geminiの読み取り精度は実際どうか
一番気になるのは認識精度だと思います。実際に3ヶ月使ってみた実感として、社名・役職・氏名はほぼ100%の精度で認識されています。URLの読み取りも完璧です。
唯一の改善点は、1枚の名刺に複数のURL(会社サイトとECサイトなど)が記載されている場合です。管理側のURL欄が1つしかないため、複数のURLが1つの欄にまとめて入ってしまいます。ただし、これは大きな問題ではなく、実務上は許容範囲だと感じています。
Googleドライブでの管理の様子
名刺の画像は、Googleドライブ内のフォルダで管理しています。「名刺登録はこちら」というフォルダに画像をアップロードすると自動で処理され、「名刺(処理済)」フォルダに移動します。



運用を始めた当初は、名刺を1枚ずつアップロードする形にしていました。ただ、スタッフから「1枚ずつだと手間」という声があり、現在はGoogleドライブに複数の名刺画像をまとめてアップロードしても、まとめて認識・登録できるように改良しています(撮影自体は1枚ずつ行います)。現場から出た改善要望をすぐ反映できるのも、自社で仕組みを持っている強みだと感じています。
データはスプレッドシートで一元管理
読み取られた情報は、スプレッドシートに一覧で記録されます。名刺画像・登録者・区分(既存客/仕入先/パートナーなど)・会社名・氏名・役職・連絡先まで、必要な情報が1行にまとまります。

スマートフォン側では、AppSheetというノーコードツールで作った画面から、名刺の詳細確認や情報の編集も行えます。


技術構成|GAS×Gemini API×AppSheet
この仕組みは、Google Apps Script(GAS)でGemini APIを呼び出し、名刺画像から情報を抽出してスプレッドシートに書き込む形で作っています。スマートフォンで使う登録・閲覧画面は、ノーコードツールのAppSheetで構築しました。専門的なプログラミング知識がなくても使える画面を、比較的シンプルな仕組みで実現できています。
AppSheetやGASを使った独自開発については、Google Workspace Studioとは?できることやGAS・AppSheetとの違いを解説でも仕組みの違いを解説しています。あわせてご覧いただくと理解が深まります。

導入から3ヶ月、既存サービスは解約しました
この仕組みを使い始めて、約3ヶ月が経ちました。以前使っていた有償の名刺管理サービスはすでに解約し、過去に登録していたデータもダウンロードして現在の仕組みに統合済みです。名前や会社名で検索すればすぐに見つかるので、日常業務で困ることはありません。
お客様に紹介したときの反応
実際にお客様にこの仕組みをお見せすると、2つのパターンの反応をいただきます。
| お客様のタイプ | 反応 |
|---|---|
| 有償の名刺管理サービスを使っている方 | 「名刺管理するだけならこれで十分だね」 |
| 普段からGoogleを使っている方 | 「いつも使っているGoogleと連携できるのはいいね」「顧客管理にも使えそう」 |
特にGoogle Workspaceをすでに使っている企業からは、新しいツールを増やすのではなく、今ある環境の延長で完結できる点を評価いただくことが多い印象です。
今後の展望
現在は、以前ご紹介した【月額固定費0円】Google Workspaceユーザー必見!GAS×スプレッドシート×ドキュメントで賢く使えるGoogleメール配信システムと連携させ、名刺管理からそのままメール配信につなげられるように拡張していく予定です。名刺交換から顧客とのやり取りまで、Google Workspace内で一貫して完結する仕組みを目指しています。

自社での構築が気になる方は
今回ご紹介した仕組みは、GASとGemini API、AppSheetを組み合わせた自社開発です。専門知識がない状態からいきなり同じものを作るのは難しく感じるかもしれませんが、Google Workspaceには既存の機能を組み合わせるだけで業務効率化を実現できる余地がまだまだあります。
私たちちらし屋ドットコムでは、今回のような自社の活用実績をもとに、業務課題に合わせたGoogle Workspaceの活用方法をご提案しています。「うちの業務でも何か自動化できないか」という段階でも、お気軽にご相談ください。
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導入の流れ・費用・対応内容など、よくある疑問をサービスページにまとめています。まずは内容をご確認ください。
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「どのプランが自社に合う?」「費用はどの程度必要?」「今使っているメールはどうなる?」など、小さな疑問にもお答えします。

よくある質問
まとめ
名刺管理は、Google Workspaceの標準機能とGemini API、AppSheetを組み合わせることで、専用の有償サービスに頼らずに実現できます。実際に3ヶ月運用してみて、認識精度・使い勝手ともに実務で十分に使えると実感しています。
同じような課題(複数のツールを使っていて統合したい、名刺管理に手間がかかっている)をお持ちの方は、お気軽にご相談ください。
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